未来を試す

【5月23日 ifs未来研究所 4周年記念イベント】おしゃべり① 『未来の学校』

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未来研究「未来のここち」
おしゃべり① 「未来の学校」
唐川 靖弘氏(未来研外部研究員・コーネル大学ジョンソン経営大学院 アソシエートマネジングディレクター)

  
★ ★ ★ 
 

川島蓉子(以下、川島): 未来の学校」として研究を始めたのが、約2年前です。今日は最新情報をお話頂けますか?
 
唐川靖弘(以下、唐川): コーネル大学ジョンソン経営大学院 Center for Sustainable Global Enterprise 市場創造戦略アソシエートマネジングディレクターの唐川靖弘です。所属は、アメリカのコーネル大学なのですが、普段は日本を拠点にアジアの国々で活動しています。
 
僕が所属するSGEセンター(Center for Sustainable Global Enterprise)は、世界の社会的な課題に対してビジネスを通じて解決する方法を考えるチームです。僕らは、課題を抱える地域にホームステイのようなカタチで滞在をして、寝食を共にしながら、現状を把握した上で、ビジネスの機会としてとらえることを考えています。
 
そういった意味では、川島さんがさっき仰った「わかっていない男」ではなく、「わかっているつもりの男」、でしょうか?(笑)。
 
川島: それ、もっと多いかも(笑)。
 
唐川: そうなんです、そういう方々も現場にお連れすることが多いです。
彼らがオフィスの中で立てた「仮設」を、一緒に過ごすことで1つ1つ潰していきます(笑)。
「わかっているつもり」の人たちが「わかっていない」物事ってたくさんあるので、それらを見るための感性を磨く。そんな仕事をしています。
 
川島: そして、未来の学校はどうなっていくのでしょう?
 
唐川: 最初、「地方」というキーワードを川島さんから頂いたとき、僕が知っている日本の地方は、新潟県佐渡島だけだったんです。
佐渡は、高齢化や過疎化など、様々な社会問題を抱えていて、研究のフィールドに向いているとも思っていました。
 
でも、共に研究に取り組む企業を募ろうとお話をすると、佐渡のインパクトが強すぎるのか、「いや、うちは地方でビジネスしていないから…」と、断られてしまう。
 
川島: それは佐渡に限らず、どこの地方でも共通していることだとも思うんですが。
 
唐川: そうなんです。「地方」が、すごく狭く捉えられてしまっているので、もう一度本質的な捉え方をしようということで、川島さんとも話しているところです。
そこで、「未来の学校」で何がしたいのかを考えたときに、僕がやりたいことは、「ウロウロ蟻」を育てることだと思ったんです。
 
川島: 名前が面白いですよね。「ウロウロ蟻」って、どんな人のことを指すんですか?
 
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唐川: ウロウロ蟻は、組織の枠とか役割とか、そういうことだけにとらわれない発想や行動をする人だと思っています。だから、バイタリティや勇気、好奇心も必要。
そういう人なら、まだ世の中に生まれていない価値を見つけたり、「こんな風に組み合わせると面白いんじゃないか」と、繋げることができると思うんです。
 
川島: 経営トップの多くも、「そんな人が欲しい」と言いますよね。
 
唐川: ウロウロ蟻が大切だということは、蟻の研究でも検証されているらしいですよ。
蟻の世界も、働き蟻だけの超効率的な世界よりも、多少ウロウロ蟻が混ざっているコミュニティの方が持続するんだそうです。
 
川島: 本当ですか?
 
唐川: 蟻学者によれば。これが人間にも適応されるかどうかはわからないですが、人間の世界でも同じことが言えそうじゃないですか?
 
ただ、人間って難しくて。「それは昔やったけど、通じなかった」、「完璧なデータはどこにあるんだ?」、「ほら失敗した。だから言ったじゃない」というような、ウロウロ蟻を阻害する言葉を発する人がいますよね。
 
僕は、ウロウロ蟻は「目利き」のような存在だと思っているんですが、そうした存在の大切さが、企業の中であまり認められていない。
一方で、グローバル企業と一緒にプロジェクトに取り組む中で、ウロウロ蟻を育てるような視点を取り入れていることが大事とも感じています。
 
例えば、「ワーク」と「ライフ」を分けるのではなく、個人が持っている志をプロジェクトに取り入れたり、「やっていいよ」ではなく、「やりなさい」と、経営トップが自らパトロンとなってくれたりする。
実験を通じて、失敗をも愉しむ文化をどう作っていくかを模索しているようです。「未来の学校」でも、そうした実験を行っていきたいと思います。
 
川島: こういうことを一緒に語り合って、一緒に考える仲間を増やしていきたいということですよね。楽しく真面目な議論ができたらいいなと思っているので、みなさんよろしくお願いします。
 
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>>未来研4周年イベント「おしゃべり感謝会」レポートは、こちらから。

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