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【うろうろアリでいこう!】Story10 「うろうろアリの10箇条」アンケート結果から

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2018年も幕が開いてから、
早くも1ヶ月が経とうとしています。
 
日本中のうろうろアリと
その予備軍の皆さんに、
もっと自由にうろうろしていただけるよう、
実践的なアクションにつなげていきたい
と思っています。
 
さて、「うろうろアリの10箇条」に関する
アンケートご協力ありがとうございました。
これからの活動を考える上で大変参考になる、
多くの示唆をいただきました。
今回はそのまとめをご紹介します。
 
まずは「うろうろアリの10箇条」をおさらい。
 
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その1.
はたらきアリは「会社」がフィールド。
うろうろアリは「社会」がフィールド。
 
その2.
はたらきアリは「上」を見て仕事をする。
うろうろアリは「周囲」を見て仕事をする。
 
その3.
はたらきアリは「肩書き」で自己紹介する。
うろうろアリは「志」で他己紹介される。
 
その4.
はたらきアリは「組織」をベースに仕事をする
うろうろアリは「個人」をベースに仕事をする
 
その5.
はたらきアリは「群れる」ことで安心する
うろうろアリは「孤独」を味方にする
 
その6.
はたらきアリは「自分の城を積み上げ守る」
うろうろアリは「積み上げたものを壊しても飛び出していく」
 
その7.
はたらきアリは「誰にでもわかりやすい成果」 を求める。
うろうろアリは「一見ではわかりにくい成果」を求める。
 
その8.
はたらきアリは「相手に勝つ競争」を目指す 。
うろうろアリは「相手と創る共創」を目指す。
 
その9.
はたらきアリは「チャレンジすること」を恐れる。
うろうろアリは「チャレンジできなくなること」を恐れる。
 
その10.
はたらきアリはワークとライフを「バランス」させる。
うろうろアリはワークとライフを「融合」する。
 
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「うろうろアリの10箇条」について、
皆さんが特に共感しているのは、
 
1「会社より社会がフィールド」
4「組織より個人がベース」
6「積み上げたものを壊しても飛び出していく」
9「チャレンジできなくなることを恐れる」
 
その中で、共感はするものの
「自分には当てはまらない」と
思われているのが
 
6「積み上げたものを壊しても飛び出していく」
でした。
 
もちろん、何でも壊せばいい
というものではありません。
着実にコツコツと経験や実績を
積み重ねていくことは大切です。
 
しかし、自分の城を築くことだけに
汲々としていては、周りの力を
呼び込むことはできません。
 
安全性を考え堅牢な塀で囲えば囲うほどに、
周りからの情報は遮断され、
かえってリスクを抱えることになり兼ねない。
 
このことを考えるとき、
バークレーに住んでいた頃を思い出します。
 
近所の家々の庭は多種多様の植物で
色彩豊かに彩られ、塀で囲っている家など
殆どありませんでした。
 
家と家の間の境界線も極めて曖昧。
僕が間借りしていた家の隣家からは、
レモンの木はわさわさと生い茂ってくるし、
その隙間を縫って裏山の
野生の鹿の親子は行き来するし、
庭でバーベキューを始めれば
通りがかりのご近所さんが覗いていくし、
挙げ句の果てには「一緒にどう?」
「いいね、じゃあワイン持ってくるよ」
で宴会に突入。
 
何かを自分だけのものとして抱え込まず、
自ら境界を壊しオープンにしていければ、
そこには自然と人や情報の往来が生まれます。
 
それが刺激ももたらし、
自分自身と融合しあうことで
新たな価値を生む。
こういう生き方もまた、
うろうろアリの真髄ではと思います。
 
また、今の世の中の流れを
よく反映しているなと思ったのが、
「今後の自分に欲しいものは?」という
質問への回答です。
 
最も選ばれていたものは、
3「肩書きで自己紹介はなく志で他己紹介」
8「競争より共創」
 
事業の領域や地域を越えて、
自由につながり協働しあえるインフラは
急速に整い発展しつつあります。
あとは、その機会をいかに自在に
活用していけるか、
つまり共創できるかということです。
 
皆さまもご存じの通り、
イノベーションは
ゼロからの発見・発明だけで
起きるのではなく、
大半は既存のアイデアのユニークな
結合と融合から生まれています。
 
共創の概念は、
多様性がますます注目される
これからの時代になくてはならない
重要な要素です。
 
そして、3「肩書きではなく志で紹介」について、
次のコメントをくださった方がいました。
「過去の実績ではなく、これから成し遂げたい
こと=志で自己紹介できるようになりたい」
 
確かにその通り、僕も大いに共感します。
 
過去の実績は自分のバックグラウンドを
語る上で便利な情報ではありますが、
これから先、同じことが必要とされるか?
といえば、全くそうではありません。
 
今は新しい産業革命の真っ只中。
これまでの常識が簡単に通用しなくなり、
非常識だと思われたことが現実化しています。
 
「過去の実績=ある環境における成功体験」に
自信を持ちすぎることは変化への予測や
適応を妨げ、邪魔する場合さえあります。
 
そのことを理解した上で、
過去の実績に囚われず、
未来志向の志で繋がっていくことが何よりも
重要なのだと思います。
 
一方で、多くの方からのご意見で、
考えさせられたものもあります。
 
7.「誰にでもわかりやすい成果ではなく、
一見ではわかりにくい成果を求める」に対して、
「周囲の理解と協力を得ていくためには、
わかりやすい成果が必要な場合もある」という
ご意見でした。
 
周囲にうろうろアリが増えていけば
この悩みは解決されるのですが、
現状ではそうもいきません。
 
そもそも、世の中はうろうろアリだけで
構成されているわけでもありません。
 
いいとこ取りのような言い方に
なってしまいますが、
わかりやすい成果自体がダメなのではなく、
目の前の効率的なリターンに囚われ過ぎず、
大局に立った、一見わかりにくい成果にも
果敢に挑戦していくことが重要、
という風に考えていけたらと思います。
 
本来、組織とは、個人レベルでは成し得ない
目標達成に向け複数の人々が協働するための、
いわば個人の力をより大きな力となすための
システムですが、いつの間にか、
始めに組織ありき、組織を機能させるために
人をどのように当てはめ、入れ替えるかという
本末転倒の考えが先立つようになってきています。
 
次回は、うろうろアリの行く手を阻む
組織に蔓延するアリ地獄について考えます。
 
★「うろうろアリでいこう!」の連載記事は、こちらからご覧頂けます。
 

唐川 靖弘プロフィール
外資系コンサル、広告代理店戦略プランニングディレクターを経て、2012年から米国コーネル大学ジョンソン経営大学院 Center for Sustainable Global Enterprise マネージングディレクターとして、多国籍企業による新規ビジネス開発プロジェクト・新市場開拓プロジェクトをリード。
同時に、「うろうろアリ」を育成することをモットーとし、自身の会社EdgeBridge LLCを基点に、ifs未来研究所(伊藤忠ファッションシステム)の外部研究員、ファッション系広告代理店戦略顧問、大手企業人材育成プログラムディレクター、大学の客員講師としても活動。1975年広島県生まれ。
Cornell University MBA (経営学修士)。INSEAD Executive Master in Coaching and Consulting for Change(2019年修了予定)。
160610_唐川さん

©2017 Yasuhiro Karakawa/EdgeBridge

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