未来のおしゃべり会

【ifs未来研究所 3周年記念イベント】ひとひと話① 「未来の学校」 トークレポート

未来の学校

未来研究「未来のここち」―未来と地方
ひとひと話① 「未来の学校」
唐川 靖弘氏(コーネル大学ジョンソン経営大学院SGEセンター研究員・Edge Bridge代表)

  
★ ★ ★ 
 
●佐渡島を舞台に選んだわけ
 
川島蓉子(以下、川島):この「未来の学校」プロジェクトは、唐川さんが新潟県の佐渡島に魅せられたことから始まっています。唐川さんが、そんなにも佐渡にハマったのはなぜですか?
 
唐川靖弘(以下、唐川): 僕は、コーネル大学の研究員として勤務しています。インドやナイジェリア、バングラデシュといった新興国の、いわゆるスラムと呼ばれる地域に滞在して、その地域が持つ課題を発見し、ビジネスを通じた解決方法を考え、実験的な取り組みを実践するといったことが活動の柱です。
 
都市で生活をしていると、まるで自分たちが世界の中心にいるかのような錯覚を起こしてしまうことがあるけど、辺境で世の中のリアルな部分に触れることで、「いろんな価値観を持っていることって、とても大切だな」と、常々思っていたんです。
 
佐渡島との出会いは、太鼓芸能集団 鼓童とのご縁から、2011年に初めて、佐渡に行ったことがきっかけです。訪れる前は、日本海は暗くて怖い、佐渡は炭鉱夫や島流し、といったイメージがありました。でも、実際に滞在してみると、たった2泊3日だったにもかかわらず、自分の中のエネルギーが満ち満ちてくるのを感じました。それ以来、佐渡にすっかり魅了されています。
 
未来の学校2
 
川島: 昨年、私もプロジェクトメンバーと一緒に佐渡を訪れ、久々にとても気持ちのいい1泊2日を過ごしました。海がこれだけ間近にあったり、清々しい場所であるということは、もしかしたら佐渡島だけに限ったことではなくて、日本の「地方」にたくさんあることじゃないかと思います。
 
当初は、「地方を元気にしたい」という想いもあり、地方のためにも役に立つようなプロジェクトを考えていたんです。でも今回は、クリエイティブの「創造」と、イマジネーションの「想像」、2つの「ソウゾウ的な力」が弱まっている、という企業を対象にすることにしました。
唐川さんと一緒に、佐渡を舞台にした研修とは違うカタチの何かをやってみたいと思っています。
 
唐川: 働いている人はみんな、光るモノを持っているので、それを上手く活用して「やりたいこと」を考えて、カタチにするプロジェクトにしたいと思っています。
例えば、僕は企業とのプロジェクトが始まると、まず一回目に「あなた個人の一番大切なモノを見せてください」とお願いして、メンバーのみなさんにその内容について話をしてもらうんですが、それがとっても面白いんです。
 
プライベートのことになると、様々な趣味を持っている人がいるし、話していて元気が出てくる。それぞれがやりたいことや好きなことを、どう持続性を持たせてカタチにしていくか、というところを一緒に考えていきます。
 
●「未来の学校」って、どんな学校?
 
川島: 「未来の学校」は、佐渡を舞台にどのようなことをしようと考えているんですか?
 
唐川: 新潟県の佐渡島と東京を拠点とし、通常の研修とは異なるプロジェクトにしようと考えています。佐渡と東京を行ったり来たりしながらアイデアを出して、佐渡に住む人たちにも入ってもらいながら、アイデアの可能性を検証していく。最終的には、一緒に作ったプロジェクトをカタチ化していきたいと思っています。
また、「未来の学校」は佐渡からスタートしますが、日本の他の地方にも適用できるだろうと考えているし、ニーズもあると思います。
 
川島: 唐川さんは、佐渡に家を借りようと思っているくらい、佐渡がものすごく好きですよね。私も行って良かったと思っています。だから、みなさんにも行って、身体で感じてもらいたいと思います。
 
未来の学校3
 
唐川: 僕らが佐渡を訪れ、閉校になった小学校を活用した合宿・研修施設、深浦学舎に泊まるときには、鼓童の研修生たち(※ 鼓童の舞台メンバーを目指し、2年間に渡り、佐渡の自然や文化から学ぶ人間の暮らしを共同生活の中から身に付け、太鼓・踊り・唄・笛などを学んでいる)がご飯を作ってくれるんですが、それがとても美味しくて。
 
彼らにとっては当たり前のことも、視点を変えると、実は宝物だったりする。それは食べ物だけじゃなくて、時間とか、景色もそう。そういったものに触れ、気付くことで、お互いにとっての良い循環を作れればいいな、と思っています。
 
川島: 自分の良さとか、自分の会社の良さって、意外と分かっていないですよね。
 
唐川: お手伝いしている間だけ元気になっている、ということでは持続性がないので、まずは、やり方を自分たちできっちりと吸収してもらって、それを自分たちで回せるようになっていくことが持続性なのかな、と思います。「未来の学校」では、佐渡島と東京を拠点としたプロジェクトを通じて、新しい発想の次世代リーダー育成を行ないます。
 
川島: また経過報告をしていきますが、「未来の学校」に関心を持ってくださった方がいれば、ぜひお声を掛けて頂きたく思います。よろしくお願い致します。
 

唐川 靖弘氏プロフィール
外資系コンサル、外資系ブランドコンサル、外資系広告代理店の戦略プランニングディレクターを経て、米国コーネル大学ジョンソン経営大学院 Center for Sustainable Global Enterprise 市場創造戦略アソシエートマネジングディレクターとして勤務。企業による社会的価値の高いビジネス・ブランド開発の実務プロジェクトをリード。

また、佐渡を拠点とし、世界中で活動を続ける太鼓芸能集団「鼓童」と共同で運営を行なうプログラム「未来の学校」の企画・運営、ifs未来研究所の外部研究員としての活動などを通じて、持続性のあるビジネス・ブランド開発を担う次世代リーダー人材の育成にも注力している。

「企業の中にウロウロアリを増やす」ことをモットーとするEdgeBridge代表。1975年生まれ。コーネル大学MBA (経営学修士/Sustainable Global Enterprise専攻)。
160610_唐川さん

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